「背骨の中にある『すじ(靱帯)』が骨のように硬くなって、神経の通り道を狭くしてしまう病気」です。
背骨の中には、脳から手足につながる大事な神経(脊髄)が通っています。この神経の通り道を「脊柱管」といいます。脊柱管の中に「後縦靱帯」というすじがあります。普通はやわらかいのですが、これが骨のように硬くなってしまうのがこの病気です。わかりやすく言うと、「トンネルの壁が厚くなって、中の通路がどんどん狭くなる」イメージです。通路が狭くなると、中を通っている神経が圧迫されて、手足のしびれや動かしにくさが出てきます。
日本人に多い病気です
後縦靱帯骨化症は、日本を含む東アジアの方に特に多い病気です。欧米の方と比べて数倍多いことがわかっています。40歳から60歳代の男性に多く見られ、男性は女性の約2倍の発症率です。
この病気は、厚生労働省が定める「指定難病」に認定されています。「難病」といっても「治らない病気」という意味ではありません。発症の仕組みがまだ完全には解明されておらず、治療法の確立が難しい病気という意味です。指定難病に認定されると、症状などの基準に応じて医療費の自己負担が軽減される助成制度を利用できます。
医学的な分類
後縦靱帯骨化症は、骨化の形によって連続型(複数の椎体にわたって連続した骨化)、分節型(それぞれの椎体の後面に限局した骨化が飛び飛びに見られる)、混合型(連続型と分節型が混在)、限局型(椎間板の高さに限局した骨化)の4つに分類されます。頸椎(首)に発生することが最も多く、次いで胸椎(背中)、腰椎(腰)の順です。
ご家族にこの病気の方がいる場合、必ず発症するわけではありません。しかし、手のしびれや歩きにくさなどの症状が出た場合は、早めに専門医に相談することをおすすめします。